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日本の季節の模様

2014.12.24

寒くなってきましたね。京都では氷点下を超える日が出はじめ、ぐんと冷えるようになってきています。この時期は体調管理が大変になりますが、風邪などひかぬようどうぞお気を付けくださいね。
皆さんは最近、寒暖の差のほかに「季節」を感じることがありますか?日本人は古くからそういうものに敏感で、いかなる事物にも季節感を取り入れて大切にする種族だといわれています。特に着物にはそんな日本人の感性が顕著に表れていて、模様の中に四季で移ろう景色とその時々に咲く花を取り入れることで表現がなされてきたようです。
ぽち袋 染型撰 枝垂桜に蝶
ぽち袋〈染型撰 枝垂桜に蝶〉 334 円(税別)
江戸から大正時代にかけて着物の染色に用いられた染型紙をモチーフとしています

今回書籍をあたっていて初めて知ったのですが、和服には喪服や紋付き袴以外に無地のものがほとんど無く、「模様」が必ずといっていいほど入っているのだそうです。仮に結婚という場における和服と洋服とを考えたとき、日本の白無垢を思い起こしてみると、「型」はほとんど決まっているものの、生地の所々に必ず「模様」が刺繍されています。それに対してウエディングドレスは、「模様」のパターンがほとんど決まっていますが、首元や袖・背中部分などの形のパターンが沢山あり、「型」のバリエーションが豊富です。あくまで筆者からみた意見ですが、このような点においては、洋服が「型」の美しさを楽しむ衣服なのに対し、和服は「模様」を楽しむ衣服であるように感じ、日本と西洋の違いはこんなところにもあるのだなと思いました。
着物ハンカチ
SALE 着物ハンカチ 〈蘭に桜源氏香文様小袖〉 通常価格1000円を20%OFF 800円(税別)
個人的な話で恐縮ですが、筆者は成人式の振袖を選んだ際、友人5人と色が被ってしまったことがありました。「一生に一度しか着られない晴れ着なのに、できることなら被りたくなかった…」と苦笑交じりに当日を迎えましたが、いざ5人の着物が並んでも、「模様」という要素の豊かさのおかげで全く被った感じがせず、「和服ってすごいんだ!」との感慨を持った経験があります。日本人が四季から繊細に感じ取り表現してきた「模様」の素晴らしさはそんなところからも垣間見ることができるようです。
色紙 束熨斗文様振袖
SALE 色紙 〈重文 束熨斗文様振袖〉 通常価格1500円を50%OFF 750円(税別)
便利堂では「染型撰」シリーズにて、着物の染織に用いられた「染型紙」をモチーフとした多種多様な絵はがき・便箋・封筒を制作しています。
便箋 染型撰 深見草  封筒 染型撰 深見草
便箋〈染型撰 深見草〉450円(税別)               封筒〈染型撰 深見草〉250円(税別)
この「染型紙」は「型染」という技法で用いられてきた型紙のことです。模様染は絞りや友禅等の手描染と型染が主なものですが、なかでも手描きの友禅染の華麗さを量産するために工夫された型染の型友禅染は、明治時代から始まって、明治末年頃から京染を代表して盛んに行われてきました。比較的実用性のある用途で利用されることが多いため需要層が厚く、より一層多様な文様が生みだされてきたことが特徴です。
染型撰 こころざし封筒セット
こころざし封筒・一筆箋セット〈染型撰 変り渦〉 400円(税別)
しかし、染型は実用的に用いられることが多かったために遺例が少ない傾向にあります。この「染型撰」シリーズでは現存する貴重な型紙をモチーフとして、色やパターンに現代風のアレンジを加え、はがきや便箋・封筒といった手軽に使えるステーショナリーをお作りしました。(江戸時代末期から明治時代にかけてのものが中心です。)日本の染色で用いられてきた豊かで繊細な模様を、より美しく、より身近に使えるよう甦らせたのです。
絵はがき 染型撰 紅型菊  絵はがき 染型撰 波兎
絵はがき〈染型撰 あき 紅型菊〉              絵はがき 〈染型撰 冬 波兎〉 各150円(税別)
その他の染型撰シリーズはこちらから
四季のモチーフがふんだんに入ったアイテムを用いることで、ふと気づくと実は毎日少しずつ違う「季節」を改めて味わってみませんか?なんでもない寒暖の差が、かけがえのない日々の変化の一つように感じられるきっかけになるかもしれません。
ちなみに、染型撰の絵はがきは現在プレゼントキャンペーン中です。(※公式オンラインショップにて、メルマガ会員登録のうえお買いものいただいた方対象。)
期間は2014年12月31日までと、残りあと僅か。もしよろしければ、この機会にぜひご登録ください。
さらに詳しくはこちらから
お問い合わせは下記店舗までお気軽にどうぞ。
京都三条富小路店
東京神田神保町店
公式オンラインショップ
老舗モール

日本の縁起物

2014.12.11

京都では毎年12月13日、「事始め」という行事で舞妓さんたちがピンクと白の「福玉」と呼ばれるボールのようなものを挨拶まわりのお礼としてもらい、持って歩きます。その中には縁起物が入っていて、ミニチュアの蔵なら「蔵が建つほどお金が儲かる」、三味線なら「芸事が上達する」、タンスなら「衣装が増える」などといって、除夜の鐘が鳴る頃に開け新年を祝うのだそう。
“福がある”という縁起物は普段何気なく飾られているのを目にしますが、例えば「福助」については、どんなご利益があるといわれているのか、ご存知でしょうか?
福助
2015年賀状 〈福助〉 93円(税別)
ぷっくりした豊かな顔立ちや大きな耳たぶは、なるほど、福がありそうです。

それは、「運が開ける」「福を叶える」です。そのことから、「叶福助」といわれることもあるそうです。そもそもは京都の伏見人形に「於福さん」という女性の人形だけがあったところ、男性もつくって夫婦ものにしてやろうと作られたのが起こりなんだそう。この人形を絹布団の上に乗せてお神酒やお供えをして福を祈る風習が京阪地方で始まり、のちに江戸にも伝えられるようになったようです。
福助のモデルとなった人物については諸説あるようですが、一説には京都の呉服屋「大文字屋(現在の株式会社大丸松坂屋百貨店)」のご主人が、店の宣伝に努めて家業を隆盛したのちも貧民たちへの施しを忘れなかったので、その姿にあやかるように人形が作られたのだとか。筆者はもともと関東人なのであまり馴染みがありませんでしたが、京都中心部には“大百貨店といえば大丸”、という空気があります。それだけに、あの大店舗のかつてのご主人が福助のモデルとの説があるとは、驚きでした。
縁起物を飾るという風習は信仰の一つですが、日本では古来より、生まれた年の干支ごとに定まった「十二守り本尊」という信仰もあります。
子:千手観音菩薩
丑・虎:虚空蔵菩薩
卯:文殊菩薩
辰・巳:普賢菩薩
午:勢至菩薩
羊・申:大日如来
酉:不動明王
戌・亥:阿弥陀如来
なんでも、自分の守り本尊は一世一代を守ってくださる存在になるとのことで、初詣に自分の守り本尊を祀る寺社に参拝するという習慣もあるのだそう。例えば2015年の干支でもある羊年の人の守り本尊は大日如来、という風になります。
曼荼羅クリアファイル
曼荼羅クリアファイル〈国宝 両界曼荼羅 中台八葉院〉 300円(税別)  東寺所蔵 国宝 両界曼荼羅 胎蔵界より
皆さんはどの仏様がご本尊ですか?少し早い話ですが、初詣には自分の守り本尊の祀られたところへ行くとご利益がありそうです。
街はクリスマスのイルミネーションやイベントで盛り上がっていますが、日本ならではのこの時期の風物詩としては、縁起物も一役買うはず。一年の区切り目として、身近に縁起物のアイテムを取り入れてみるのはいかがでしょうか。
京都三条富小路店
東京神田神保町店
公式オンラインショップ
老舗モール

メディア情報 『和楽』に掲載していただきました

2014.12.05

和楽
和楽1・2月合併号の220~223ページにて京都国立博物館ミュージアムショップとグッズをご紹介いただきました。
掲載商品は『和楽誌上通販』にて販売されています!※数量限定販売ですのでご注意ください
http://www.pal-shop.jp/user_data/waraku.php
ミュージアムショップ・グッズに関するお問い合わせは京都国立博物館ミュージアムショップまで。