About

 

便利堂が主催するハリバンアワードは、約170年の歴史をもつアナログ写真技術と、現代写真のアート性を繋ぐ取り組みです。便利堂が継承する写真古典技法「コロタイプ」を多くの写真家やアーティストに知っていただきたいとの思いから2014年にスタートしました。「玻璃(はり)」とは古い日本語でガラスを意味します。コロタイプは版にガラス板を用いることから、かつては「玻璃版(はりばん)」と呼ばれていました。

この名前に由来するこのアワードは、プロ、アマチュアを問わず白黒写真を用いて制作をする全ての写真家・アーティストに開かれています。審査には写真分野で世界的に活動するキュレーターや出版関係者、写真家の方々をお迎えし、厳正なる審査をとおして受賞者が選出されます。最優秀賞を受賞した作家は京都に招聘され、2週間の滞在期間中に熟練職人からコロタイプを学び共にプリントを制作します。

BENRIDO & COLLOTYPE

 

便利堂は1887年に創業し、1905年にコロタイプ工房を開設以来、120年に渡ってコロタイプを継承してきました。今ではコロタイプを実践する工房は世界をみても希少となりましたが、繊細で完成度の高い多色刷りコロタイプを次世代に繋ぐべく活動を続けています。


コロタイプは、1855年にフランスの科学者アルフォンス・ポアテヴァンによって発明された写真古典印画技法の一つです。当時の写真プリントは画像の保存性が低く、次第に退色・変色してしまうという欠点がありました。それを補うために顔料を用いるさまざまなプリント方法が考案され、その中で確立された技法の一つがコロタイプです。これによって高い保存性を獲得しただけでなく、ひとたび版に顔料を入れると、版画の要領で多数のプリントを制作することが可能になりました。ドイツのジョセフ・アルバートによって実用化され世界に広く普及し、アメリカから日本に伝わりました。

PRIZES

 

最優秀賞(1名)

審査員の厳正なる審査の結果、すべての応募の中で最も得票数の多かった作品が最優秀賞に選出されます。

2週間の京都滞在
・受賞作から8イメージを選び、工房の熟練職人と共にコロタイププリントを制作します。

・コロタイプアカデミーの手刷りワークショップをとおして、コロタイプの成り立ちと制作方法を学びます。ワークショップの最初にハガキサイズと8x10inch の版が一枚ずつプレゼントされます。

・便利堂の社員や職人に向けたアーティストトークと交流会が開催されます。

 

個展の開催
制作した8点のコロタイププリントは、翌年春に開催する個展で発表します。
 
公式カタログへの作品の掲載

2025年4月に刊行されるHARIBAN AWARD2024の公式カタログに作品が掲載されます。

 
※ 2週間の京都滞在にかかる旅費、宿泊費、制作費と個展の開催にかかる費用は賞に含まれます。
※ 京都滞在は、2024年10月以降に日程を調整の上、決定します。
 

審査員特別賞(4名)

それぞれの審査員は、審査に応募された作品群の中から審査員特別賞を選出します。審査員特別賞を受賞した作家は選出した審査員から選評が贈られるほか、受賞作品(3点)と略歴が HARIBAN AWARD 2024の公式カタログに掲載されます。カタログは翌春に刊行され、完成後に受賞者に謹呈されます。(使用は個人使用に限ります。)

 

副賞: 

HARIBAN AWARD 2024では、便利堂賞受賞者への副賞としてコロタイプアカデミー5日コースの授業料免除特典が送られます。(旅費・宿泊費は賞に含まれません。)

便利堂賞(1名)

便利堂賞は便利堂CEO鈴木巧によって選出されます。選評が贈られるほか、受賞作品(3点)と略歴がHARIBAN AWARD 2024の公式カタログに掲載されます。カタログは翌春に刊行され、完成後に受賞者に謹呈されます。(使用は個人使用に限ります。)

 

副賞:
HARIBAN AWARD 2024では、便利堂賞受賞者への副賞としてコロタイプアカデミー5日コースの授業料免除特典が送られます。(旅費・宿泊費は賞に含まれません。)

奨励賞(若干名)

最優秀賞、審査員特別賞、便利堂賞の受賞者決定後、上位数名に奨励賞が贈られます。受賞作品(1点)がHARIBAN AWARD 2024の公式カタログに掲載され、カタログ完成後に受賞者に謹呈されます。(使用は個人使用に限ります。)

全ての受賞者:
HARIBAN AWARD 2024 公式カタログ

受賞者の作品を掲載した公式カタログを出版します。カタログは全ページコロタイプで印刷され、京都の職人によって和綴の冊子に仕上げられます。

APPLICATION INFORMATION

募集期間

2024年4月1日 ~ 6月15日

※ 応募は6月15日 23:59(JST:日本標準時)までとなります。
   定刻を過ぎると応募フォームが閉鎖されますので、ご注意ください。
 

応募資格

不問

テーマ

自由

応募作品

8から12点の白黒写真

※ 画像最小サイズ:長辺1500px / 72dpi / sRGB, Gray
 

応募料

50米ドル

  <早期割引期間>
  4月1日から4月30日は40米ドル

  *日本標準時の4月30日23:59に50米ドルに切り替わります
 
 

応募方法

①Webサイトに掲載されている”Apply”(ボタンやメニューバー)をクリック

②Picter社が運営する応募用フォームにログイン

③作品画像のアップロードと必要事項の入力

④応募料のクレジット決済後に応募完了

注意事項:
※ 入力途中の一時保存はできません。あらかじめ入力する情報や作品画像をご準備ください。
※ 一度申請が完了された内容は、再度編集することや取消しはできません。ご了承ください。
※ 重要:日本標準時(2023年6月30日、23:59 JST)に合わせて応募を締め切りますので、日本国外から応募される場合は時差にご注意ください。締切時刻を過ぎてからの応募は受け付けません。
 

Requirements for submitting

プロフィール

氏名
生年月日
国籍
郵便番号・住所
E-mail
Website/Social media
自己紹介 (1500字まで)
略歴/PDFでの提出も可能

プロジェクト

題名
制作年
制作場所
作品についての説明

画像の個別説明

題名
制作年
制作場所

Jurors

Image © Tomoka Aya
(original portrait has been cropped and colour edited for award programming)

綾 智佳 | Tomoka Aya

The Third Gallery Aya オーナー、ディレクター

大阪生まれ。 1996年The Third Gallery Aya 設立、2021年で25周年を迎えた。石内都、山沢栄子、岡上淑子、今井壽恵、児玉房子、ジョー・スペンス、平敷兼七、牛腸茂雄、阿部淳、楢橋朝子、渡邊耕一、垣本泰美、東恩納裕一、稲垣智子などの展覧会を開催。写真及び現代美術を取扱う。Paris PhotoやArt Baselにも参加し、日本だけでなく作品を紹介している。

Image © Markus Schaden
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Markus Schaden | マークス・シャーデン

出版社兼書店 schaden.com 創設者、ケルンPhotoBookMuseum 共同ディレクター

1995年に写真集専門の出版社兼書店 schaden.com を設立し、これまでに100冊以上の写真集を出版。数多くの国際フェスティバルや見本市、会議等にも、写真集に関する知識や専門的見解を提供する。ドイツ写真協会(DGPh)の元副会長、雑誌『FOAM』の編集委員として、アルル、パリ等のフォトフェスティバルの審査員を務める。PhotoBookStudiesでは独自の展示形式を開発し、世界的に注目を集めている他、Lichtblick School CologneとGoethe Institutの協力のもと、アムステルダム、ジャカルタ、アルル、ケルンでPhotoBookMasterclassを開催。ケルンのメディア芸術アカデミー(KHM)とドルトムントの応用芸術科学大学でも教鞭を取る。2014年、フレデリック・レズミとともにケルンにPhotoBookMuseumを設立。ケルンでの初回展が国際的に高く評価され、その後は世界中で展覧会を開催している。

Image © Joe Gray 
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Jess Baxter | ジェシカ・バクスター

Tate Modern アシスタント・キュレーター、リサーチャー、ライター

現在、Tate Modernのアシスタント・キュレーター(インターナショナル・アート担当)を務め、「A World in Common: Contemporary African Photography」のほか、ディアナ・ローソン、ジョエル・マイヤーウィッツ、中国の写真集の展示に携わる。2023-24年度ブリティッシュ・アート・ネットワークのエマージング・キュレーターの一人。主な著書に、志賀理江子(テート出版、2023年)、ミカエル・スボツキーの実践に関する記事(マグナム・フォト、2023年)、中世と現代美術の実践に関する書籍(2024年)などがある。現在、ロンドンを拠点に活動。

Image © Kovi Konowiecki 
(original portrait has been cropped for award programming)

Clint Woodside | クリント・ウッドサイド

写真家、出版社 Deadbeat Club 創設者、キュレーター

写真家、キュレーター。現代写真に根ざしたインディペンデント出版社として高い評価を得ているDeadbeat Clubの創設者でもある。ロサンゼルスを拠点とするウッドサイドは、緊密なコラボレーションと長期にわたるパートナーシップを期待して、世界中のアーティストと仕事をしている。考え抜かれたデザイン、革新的な編集、入念な印刷品質により、各タイトルはDeadbeat Clubが誇りを持ってコミュニティと共有できるものとなっている。ウッドサイドは、ヨーロッパ、アジア、オーストラリア、アメリカなどで展覧会を企画し、幅広く作品を展示している。

Judging Process

 

審査

全ての審査員によって審査が行われます。審査員は個々の応募作品に対し5段階評価で点数をつけ、審査期間終了後に評価がまとめられます。総合的に高いポイントを獲得した応募作品が最優秀賞に選ばれます。

決戦投票

1回目の審査期間終了後、複数の作品が最高得点に並んだ場合、決戦投票が行われます。決戦投票では、審査員は先の審査と同様に個々の応募作品に対し5段階評価で点数をつけます。その結果、得点数の最も高かった作品が最優秀賞に選ばれます。

審査員特別賞

最優秀賞決定後、最優秀賞を除く全応募作品からそれぞれの審査員が審査員特別賞を選出します。

※ 審査はオンライン上で行われ、それぞれの審査員が個別に実施します。
※ さらに、それら以外で得点数の高かった作品の上位6~9作品が奨励賞に選出されます。

Schedule

 公募開始
2024年4月1日
    |
公募終了
2024年6月15日(日本時間23:59)
    |
審査
※ 非公開で行われます
※ ショートリストの発表はありません
    |
受賞者の発表

2024年9月上旬
 
 
時差について:

日本標準時(2023年6月15日、23:59 JST)に合わせて応募を締め切りますので、日本国外から応募される場合は時差にご注意ください。締切時刻を過ぎてからの応募は受け付けません。

 

FAQ

よくある質問

Q. 12点以上の作品を複数回に分けて応募できますか?

A. いいえ。一人につき1回の応募とします。

Q. 応募作12点はシリーズですか? オムニバスでもいいですか?

A. シリーズでという決まりはありません。審査員がどのように判断するかはわかりませんが、シリーズでの応募が審査員に強い印象を残すのではないかと考えます。

Q. 人口知能(AI)を用いて生成し、制作された作品は応募可能ですか?

A. 応募は可能です。しかし、AIが画像を生成する上で使用した画像の著作権及びすべての権利は、応募者によって権利処理されたものであることが前提となります。

Q. ユニット(グループ)で活動しています。応募は可能ですか?

A. 応募は可能です。いずれかの方が代表となって応募してください。しかし、最優秀賞受賞時の旅費、宿泊費については、一人分の経費負担となります。

Q. ヌードや物議をかもすテーマでも応募可能ですか?

A. 基本的にどのようなテーマでも応募可能ですが、あからさまに公序良俗に反するものはお控えください。

Q. 紙焼きやスライドなど、アナログでの応募はできますか?

A. 申請は公式ウェブサイト上の応募フォームからのみとなりますので、デジタル画像に限らせていただきます。ただし、制作過程がアナログであったか、デジタルで制作されたかは問われません。

Q. 京都滞在の詳細を教えてください。

A. 最優秀賞受賞者は2023年10月以降、京都に2週間滞在し、便利堂コロタイプ工房で職人とコラボレーションしながら作品を制作をします。その後、2024年に京都市内に会場をお借りして個展を開催し、制作したコロタイププリントを発表します。

※ レジデンスや個展の具体的な日程は相談の上決定します
※ 個展期間中の作家の渡航費や宿泊費は賞に含まれません。

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